20111130寛流学林


高橋寛治さんを囲んでの勉強会メモ。

◎大阪府知事選、市長選について
・市職員は基本的に橋下氏へは反対
・2つのポイント
 1:政治家のスタイルを壊す
  ・「自分の視点」で物事を考えている
  ・全体を見て判断することができていない
  ・「自分の視点で考える」とおは、短期~中期での成果を考えている
  ・「哲学は政治家には不要」と言った知事がいたが、哲学は必要。哲学があると長期で物事を考えることができる。
 2:官僚の裁量権を壊す
  ・官僚の閉鎖性に手をつける、この結果はどうなるか?期待。
  ・これからの若い世代は今回の選挙結果に表れているように、今までとは違った選択をするのではないか?その機微を感じる
※今までの日本は(日本人の本質は)新しいことに対して意思決定できない、ということだった。これが、今後どう変わっていくのか?

◎村はゆっくり変化していく、ということ
・浪合学校(保小中、社会教育の複合施設)の事例
・ドイツのシュナイダー教育方式を取り入れている
・浪合の歴史は、S40年代は観光事業を重視、ただし村の生活は崩壊。
・浪合学校の設計を依頼された建築士は「村のへそを作ろう」と考えた。へそとは「村民が自分が自分自身であると認識できる場所」のこと。

◎飯田市民大学講座に感じることから
・1500年ころに日本中で藩校が作られる。飯田藩は早期に設立。
・明治に菱田三兄弟などを排出。これが城下町が持つ底力(宿場町には残念ながら無い)。
・ここに飯田の町の本質の一部が見える

◎山梨県芦川兜づくり集落(景観学会にて)
景観学会にて話した6つのこと
 1:景観とは地域再生のファクターにはなれるが、全てではない
  なぜか?農山村の源は多様性。都市住民はほとんど山村から来た人。
  都市と農村は常につながっている、という考え方をしないとダメ。
 2:この農山村の多様性をどのように復活させるか?がカギ
 3:日本の一極集中が農山村の弱体を進めてきた
 4:地域に内需がないときに、観光は危険
 5:自分が自分だ、と認識できる、自分の町はこういう町だと認識できる場が必要
 6:小さな自治の現場を、自らの力・お金・知恵で作り出す



◎補助金とは?
・「補助金を活用します」と公務員は言う。だが本当は補助金に「使われている」のではないか?
・補助金を使っているようでは、まだまだ甘い。

◎戦後教育の弊害
・共同体から個人へ切り離し
・能力の数値化、例えば学校における偏差値など
・良い学校→良い会社→年功序列、終身雇用→年金生活、こういう形が実際破たんしてきている

◎個人の社会とは?
・以前は個人が自立して生活すれば「多様性社会」を作れる、と信じられてきた
・だが実は、個人化が進むと「均質化」が進む
・関係性こそが多様性をつくる

◎これからの公務員の職場はどうあるべき?
・自由に仕事ができる雰囲気、今の公務員に冒険はできない
・他の課の分野まで、平気で手を伸ばせるような風土を
・本当につらいときは、それこそ課を横断して助け合うことができる職場風土
・市長が言ったから、町長が言ったから、課長が言ったから、と言っているようでは良い町にはならない

◎平床方式
・高野町杖ケ薮に集落支援員として活躍していた平床さんは、各戸によって支援の方法を変えていた。
・しかも、しっかりその理由を理解してもらうために住民と対話した。
・今、若い人たちが支援員として入ってきている。
・平床さんはその子達のスーパーバイザーを担っている。これからはこういう人が必要になる

◎今の若い世代は?
・車などに関心はない、社会のためになりたい、と感じている
・新聞やTVなどは、今の若い人たちは読まない。意識な読まない、巻き込まれてしまうから。

僕が感じたこと
・いかにして「今までの流れの中ではなく(Forecasting)、あるべき姿に対して、今、何をしなくてはいけないか?(Backcasting)」と考え方を変換できるかどうか?
・そしてこういう職員や住民を、いかに増やしていくかどうか?が今後のまちづくりでは重要になる、ということ。
・これからの農山村地域は、こういう個人化した社会にもう一度「共同体」というつながりを作り出す位置にいるのではないか?ということ。
・そこから生まれる多様性は、時代の流れに柔軟であり、また若い世代がそのキーマンになるのではないか?ということ。


実はこの寛流学林について、『月刊ガバナンス』より取材を受けました。記事としてなるかどうかはわかりませんが、このような取り組みを通じて、市町村や県を超えたネットワークを、僕は作りたい。


★今日のエクササイズ★
最近、走っていない、なぜなら、寒いから。でも腹筋と腕立てはやろう!

★今日のミュージック★
あの有名な曲のラテンバージョン。ふかわりょう(ロケットマン)もいるね~。

★今日のブック★

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