僕が尊敬する新潟県三条市長の國定市長のブログでも紹介されていた東洋大学の根本祐二教授の著書、「豊かな地域」はどこがちがうのか: 地域間競争の時代 (ちくま新書)。
【読書感想文】「豊かな地域」はどこがちがうのか~地域間競争の時代~: 三条市長日記
この本、Amazonではなかなか厳しい評価もありましたが、僕自身は大変面白く、また勉強になりました。
コーホート図の作成
早速、自分の町を分析してみました。根本教授が進めている「コーホート図」。国勢調査データから年代別の人口異動を見る、というもの。2005年の0〜4歳が5年後の2010年には5〜9歳になっているので、単純に引き算をして、その異動を見るというもの。年代等 | 2005 | 2010 | 年代 | 2005 | 2010 | 2010-2005 | |
総人口 | 12976 | 13216 | 5~9 | 665 | 743 | 78 | |
0~4 | 665 | 660 | 10~14 | 671 | 704 | 33 | |
5~9 | 671 | 743 | 15~19 | 624 | 520 | -104 | |
10~14 | 624 | 704 | 20~24 | 581 | 392 | -189 | |
15~19 | 581 | 520 | 25~29 | 483 | 620 | 137 | |
20~24 | 483 | 392 | → | 30~34 | 752 | 840 | 88 |
25~29 | 752 | 620 | 35~39 | 823 | 910 | 87 | |
30~34 | 823 | 840 | 40~44 | 745 | 770 | 25 | |
35~39 | 745 | 910 | 45~49 | 740 | 746 | 6 | |
40~44 | 740 | 770 | 50~54 | 740 | 759 | 19 | |
45~49 | 740 | 746 | 55~59 | 865 | 880 | 15 | |
50~54 | 865 | 759 | 60~64 | 1050 | 1033 | -17 | |
55~59 | 1050 | 880 | 65~69 | 876 | 873 | -3 |
※平成22年国勢調査より
先生は上記のとおり折れ線グラフでの表現をしていましたが、単純に棒グラフでもわかりやすいかもしれません。
今までを見ると、15歳〜24歳までの高校生から大学、そして就職期には人口が大幅に減少。ただし、小中学生及びその親世代の人口が大きく増加しているため、その部分で補完してきたことがわかります。
ただし、今後はこのような状況は望めません。やはり15歳〜24歳までの皆さんをどのように考えるか、という点になると思います。
従業・通学状況
こちらはちょっとメンドクサイですが、やはり国勢調査データを使って、高森町民はどこで働き、どこで学び、またどこの地域の人が従業・就業に来ているのかを把握する分析です。上記の通り、数値からも飯田市のベッドタウンになっていることがわかります。また下記のグラフからも同様のことが明確に言えますね。
市町村目 | 夜間人口 | 昼間人口 | 昼間-夜間 | 昼夜間人口比率 |
飯田市 | 105,335 | 110,304 | 4,969 | 104.72% |
松川町 | 13,676 | 12,747 | -929 | 93.21% |
高森町 | 13,216 | 11,667 | -1,549 | 88.28% |
喬木村 | 6,692 | 5,588 | -1,104 | 83.50% |
豊丘村 | 6,819 | 5,594 | -1,225 | 82.04% |
松川町が他の町村と比較して昼夜間人口比率が高いのは、観光農園を始めとする職住地が一体である産業が盛んであることが、見て取れます。
従業・通学状況分析の方法
若干、やり方はメンドクサイですが、国勢調査の「CSV」エクスポートより、「DB」の機能を使うと、簡単にできます。参考までに画像をアップしておきます。まず、自分の地域を簡単にこのような方法で分析すると、今まで「感覚で話していたことが、数値等で改めて実感」できます。
近いうちに、業務の上でもこの分析を発表しようと思っています。
※公表しました!
高森町/人口減少少子高齢化対策プロジェクト報告書
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