「アメリカン・ニューシネマと時代背景」

大学時代の卒業論文を見つけた

先日、実家の部屋の片づけを。すると、押し入れの中から大学時代の卒業論文が出てきました。
 まあ「論文」と呼べる代物ではないですが…数冊の本を引用し、最後に自分の感想を書いただけのお粗末なもの。
 それでもと思い、片づけをする手を止めて少し読み返してみると、なかなかおもしろかった。卒論のテーマは「アメリカン・ニューシネマと時代背景」について。


世界の警察「アメリカ」、その凋落

第二次世界大戦後のアメリカは、強い経済力と軍事力を背景とした大きな影響力を持つ「世界の警察」だった。ところが1960年代から1970年代にかけて、その姿が崩れてきます。一番顕著なのはベトナム戦争。「世界の警察」であるアメリカが勝利できず、国内では反戦運動が高まってきました。


アメリカの映画の変遷を前述の歴史の流れと並行して

ここで、アメリカの映画の変遷を前述の歴史の流れと並行して見てみます。
「世界の警察」であった時代のアメリカ映画で隆盛を誇っていたのは「西部劇」。正義の味方であるカウボーイが悪者を倒して「めでたしメデタシ」という「勧善懲悪」の内容。





 でも1970年代に入ると、少し違うタイプの映画が話題となる。「俺たちに明日はない」の主人公は正義の味方ではなく強盗のカップルであり、「イージーライダー」は自由を求め世の中からはみ出したヒッピーが主人公だ。しかも、2つの映画とも主人公は銃で撃たれ「バッドエンド」となる。






さて、現代はどうだろう?

このように、映画はその国の時代や思想を反映している。今の日本やアメリカはどうだろう。どんな映画が流行っているのだろう。偶然出てきたメモを読んで、そんなことをふと思った。



※公民館報609号より



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