隣町の先輩からこの講演会の情報を頂き参加してきました。講師の大杉覚先生は、2年前に参加した全国地域リーダー養成塾の際の主任講師の先生でした。僕自身も5月6日に当町へお招きし、その時には自治基本条例のテーマで講演いただきました。
メモは以下のとおり・・・
●深津町長の言葉 3つの理念
1)情報
2)コミュニケーション
3)現場主義
この話には少しびっくり。それは以前僕がBLOGで書いた理念と一緒だったから。
●地域発自治創造→「地域の内発的な力を引き出し」「持続可能な自治のしくみ」を構築すること
●松川町基本計画 後期 H23.4〜スタート
・振興総合計画の役割
地域分権の2つの要素
1)地域で行うことが増える
2)地域で行うことの自由度が広がる
地方自治法では300万人都市も500人の村も同じ扱いだった→所詮、これは無理
地方政府という言葉=国の文書でも使われるようになっている→地方自治体の新しい表現
議会も政策形成に関わるようになってきている
→地方分権によって「住民の方を向いて」仕事ができるようになった
ただし・・・
「自由」であることは、近隣市町村と比較されたときに「国の法律だから」と言い訳できない厳しい時代で
この町では「なんでこのやり方なのか?」また「なんで変えるのか?」説明できるようにならなくてはいけない
地方自治法第2条4項削除の4つのポイント
1)基本構想策定の縛りがなくなった
2)基本構想の議決の縛りがなくなった
3)総合的かつ計画的であることは必要
4)これに即して行うことは必要
「総合計画を策定しなくてもOK」ではなく「国に言われなくても、これくらいのことは地方でできるでしょ?」ということ。
今後は各種の「個別計画」と総合計画をどう絡めていくか?が鍵
・創発を目指す 総合計画の強み
創発とは?・・・1+2=3ではなく、3、4となること。→単純な総和以上となること。
創発①
これを生み出す仕掛け・・・横断的なプロジェクトの設定(政策・施策を有機的につなげる仕掛け)
松川町では「地域振興プロジェクト」を立ち上げ、上記の機能を担っている。
※縦割りの組織は当たり前、それの強みがある。縦割り主義がダメ。
創発②
予定調和を打ち破る・・・北川正恭(元三重県知事、現早稲田大学教授)の言葉
予定調和=「まあ、こういう感じだろう、こういう感じでOKだろう」
自治の2つの意味
自ら治める・・・これからの自治やまちづくりの姿
自ずと治まる・・・予定調和
・外から来た人の強み
「外から来た人にもわかりやすいように説明しろ!表現しろ!」と言えること。
意外と中の人たちは、わかっているようでわかっていない。言わなくてもわかる、という気持ちになっている。
・現場主義とは?(深津町長の理念にもあったが・・・)
現場に関わっている人達と直に話し、役場ではできないことがあった場合に
実現するには何が足りなくて、どういう力が必要なのか?
そのためには何をすべきなのか、そして何をしたのか?と、いうこと。
・住民参加で気をつけること
あまりにも住民参加をやると、担当者の住民受けはよくなるが、役場の中の参加・協働が忘れられてしまう。
●総合計画の次のステージ
総合計画は単なる行政計画から公共計画へ。公共課題を解決するための担い手は、行政のみではない。
●全国の地域の取組
「地域の強み」を積極的に活かす
水俣市頭石地区・・・平家の落人の地。元気むらづくり条例、地区環境協定制定、地域歴史学芸員
東京都・・・こらぼ大森。廃校の利用
●参加者からの質問
Q「担い手育成の難しさ。どうすればよいのか?」
A「ひとづくり、というと難しい。実は地域の中にこういう担い手となる人は沢山いる。実は育成ではなくて、発掘なのではないか?できそうな人がいたら頼んじゃう。そしてそれができちゃったら、その達成感を味わえるような仕掛けが必要。」
「今回の松川町の振興総合計画の後期見直しの際に、集まったこの委員の方々が、まさにそうなのではないのか?こういうつながりが大切なのではないか?」
「男性は組織などのタテ社会、横連携はヘタ」「女性は横のつながりを作るのがうまい。女性の力も必要。」
<感想>
現場主義に関しては、考えるだけではなく「何をしたのか?」ということが重要という言葉は「なるほど」と思った。考えたあとに行政と企業を結びつける、企業と企業を結びつける。ここまでやって初めて現場主義と言える。
また深津町長の3つの理念は、以前僕が書いたBLOGでも紹介した「経済産業省の社会人基礎力」で紹介したTKML(たかもり)コンセプトの内容とほぼ同じ。自分の気持ちの中でも、この思いや考えを昇華させて、いつか組織の中で活用していきたいと思っている。
松川町は振興総合計画の中で、自律協働型職員の育成を目指している。今回の講演会も女性職員、そして議会の方々、地域の役員や総合計画の策定に携わった委員の方々などの出席率が高いように感じた。僕たちも負けてはいられない。
まずは、できることから。王道でなくていいから、斜めでも一歩ずつ、少しでも上にあがりたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿