下伊那北部地区合同開催の新型インフルエンザ対策講習会に出席


8/24に豊丘村保健センターで開催された「新型インフルエンザ対策講習会」に参加した。最近、新聞でも感染拡大が連日報道されている。今回の講師は、長野県立須坂病院の高橋央先生だった。
ポイントは以下のとおり。
・いわゆる新型と呼ばれるインフルエンザの周期は30~40年。
・早ければ9月以降に爆発的に拡大する可能性は否めない。
・この第一波で、人口の1/4~1/3が感染すると思われる。
・冬季だけが流行の季節ではない
・今回の新型インフルエンザは弱毒性と言われているが、感染しやすい年齢層は5歳以下が多く、死亡率が高い年代は、同様に乳幼児、そして若年層、そして妊婦が多い。
・感染の経路は、道路や交通インフラの発展で、世界レベルでも4~7日間の時代に。
・今回の新型インフルエンザの本当の怖さは、爆発的な感染力で、そのために公共機関や施設等がパニック、または機能停止になることである。
・ワクチンは日本で5000万強。乳幼児(最近の新聞では厚生労働省は小中学生までと発表している。)、基礎疾患(いわゆる持病。がん、糖尿病など。とくに喘息の患者は注意する必要あり。)を持つ人、妊婦等は優先されるだろう。
・このような状況を嘆くより、いかにして「重症化」や「死亡」を防ぐか、が重要。特に地域の宝である子供たちに対して、どのような対策を打てるか、が鍵。そのためにも、システムづくりや社会体制づくりが必要。地域コミュニティの連携が重要になって来る。
・そのためにも「事業継続計画(BCP)」の策定が重要。

以前のブログでも事業継続計画について述べたが、今回のこの講習を聞いて2点考えることがあった。
1)高橋先生からも指摘があったが、毒性等や被害の状況について段階的に対応策を検討する必要があること。例えば役場内でも●分の1以上が感染したら、これとこれとこの事業は継続するが、これは停止させる。などの考え方が必要だろう。おそらく行事等は中止になるだろうし、継続する事業といったらライフライン関係のみになるだろう。しかも、そのような事業を継続できる人間が感染しない保証はないため、普段から人事異動や人材育成などは、このような緊急事態に備えた進め方が必要になってくる。しかも課長が不在の場合は係長が指揮をとる、は当たり前にしても、係長以下の職員に対しても指揮系統の継続マニュアルが必要になるだろう。そのためにも事務事業のマニュアル化(見える化)やOJTのみではない人材育成等を組織的に考えていく必要性が見えてくる。
しかも、それを地域に当てはめてみると、普段からの地域コミュニティの連携が機能していなければ、あっという間に機能停止になることは目に見えている。
2)しかもこの事業計画を飯田下伊那地域全体で考えてみるのもどうだろうか?と思うのである。例えばある役場が機能停止に追い込まれたときに、隣から職員を派遣し事業を継続する、というものである。これもライフライン、及び窓口業務などの仕事に関しては、大きな差はほんとどないと考えられるからである。個人情報など様々な課題はあると考えられるが、それよりも機能停止によりさらに甚大な被害が起きることのほうが怖い。

事業継続計画を考えた時に、計画策定の面のみならず様々な課題が見えてくる。普段からできることは少しでも進めていくことが、今後の自治体に求められている気がする。

画像はこの講習会をmindmapにまとめたもの。

0 件のコメント:

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

ZenBack