ファシリテーション研修で打ちのめされる

 今、新宿からの帰りのバスでポメラを使いながら、この原稿を書いている。第2回目全国地域リーダー養成塾の帰り。忘れないうちに書いておく。

 昨日まで、全国地域リーダー養成塾に参加していた。ゼミも決まり、全国から自治体職員が集まった。
 やはりゼミ終了後の交流会が終わると、みんなと距離感が短くなり仲良くなる。僕のゼミは、僕だけ中山間地域の市町村だが、お互い違う立場にいるからこそ、それまでには無かった視点で意見交換ができたらいいなあ、と感じている。

 今回の地域リーダー養成塾でもっとも衝撃だったのは、自信があったファシリテーション研修で打ちのめされたこと。昨年の5月に別の研修所にてファシリテーションを学び、振興総合計画の策定の際にも副担当として、場数をこなしてきたつもりだった。また当町には約15年前くらいからワークショップを導入し、そのような歴史もあると自負していた。大きな勘違いだった。
 ファシリテーションの中でもワークショップ(KJ法)についての研修だったが、今まで本当になにをやってきたのか?と思った。
 講師は(株)石塚計画デザイン事務所の石塚雅明先生。研修には実演も含まれ、自分から手を挙げた。
 結果は・・・
 僕は、長い間、綺麗にまとめたり、理路整然と絵に表すことばかりのワークショップをこなしてきただけだった。ファシリテーションの本意は「促進」であり「結論へ誘導」することではない。
 テーマに対して、「入りやすい切り口」の設定や、グルーピングする際の「くくりの言葉」など、本当に新鮮だった。そして、今まで僕のやっていたワークショップとは「落としどころ」に導くことをやっていた。行政言葉でグルーピングを行い、それが目的となっていた。本当はまとめることではなく、そこからが本番なのだ。

 最後に先生からの言葉に「ファシリテーションはレールを描くのではなく、マップを描く。」というフレーズがあった。そうなのだ、その地図に線を引き方向を決めるのは参加者であり、ファシリテーターではないのだ。一緒に実演を行ってくれたメンバーの方々、迷惑をかけてごめんなさい、そして気づかせてくれてありがとう。
 今度早速使ってみよう。

次回は自分が持っているファシリテーションのための道具を紹介する予定。

<今回のポイント>
・「入りやすい切り口」
ワークショップで話すテーマは、特に行政の場合は言葉が難しい。実体験から入りこめるような切り口の設定が必要。
・くくりの言葉は、その情景がイメージできるような言葉を。
よく体言止めにして、綺麗にまとめようとしてしまうが、その言葉を読んでイメージできることが大切。多少文章が長くても全然おっけー!
・グルーピングは序章、そこからの議論が本番
僕も勘違いしてしまうが、グルーピングが目的となってしまう。そうではなく、そこから先の議論を促すのがファシリテーターの役割。
・レールを描くのではなく、マップをデザインしよう!
誘導ではなく、促進。結果ではなく過程。「落としどころは落とし穴」。

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