20120206阿部長野県知事と高森町若手後継者との討論会




 6日、阿部守一長野県知事が来飯(らいはん:飯田下伊那地方に来ることを、このように表現します)。その一環で、地域の方々との懇談会が開催。高森町では、商工会の青年部や信金若手経営者の会のみなさんと阿部知事の懇談会が開かれました。僕もそっと出席です。
 阿部知事からは、一つ一つ丁寧に質問等に答えて頂きました。また、知事としての県政や飯田下伊那地方に対して感じていることを直接お聞きする事ができました。今日はそのメモを。


(阿部知事より)
◎今の時代
・現在は未来をなかなか描けない時代、明るい将来像が見えない時代→だからこそ力が結集できない時代に…
・これからの時代は「都会化」する時代でも、「経済発展」を目指す時代でもない


◎これからは
・長野県の強みを活かした取り組みを(人と人の結びつき、自然環境※景観、水資源等、伝統文化)
・同様に飯田下伊那の強みは何か?(見た目ではなく本来の強み、そのためには外部の目も使いながら)
・他に依存しない地域づくりが必要になる。特にエネルギーや食など生活に密着しているものに目を向ける。
・食や自然エネルギー、そしてグリーンツーリズムは、長野県や飯田下伊那の強みではないのか?
・今まで、長野県や飯田下伊那は、このあたりのPRをやってこなかった。もったいない。
・身近にありすぎると、逆に気づかないもの。



◎景観について
・イタリア南チロル、自然景観は信州のほうが上。
・ただし、街並みや建築物、看板などは全く長野県、いや日本全体は劣っている。
・ちなみに横浜市のみなとみらい周辺は、雑多にビル等があるようで、実は海岸に近づくにつれて、建築物の高さが低くなるようになっている。
・横浜市は都市デザイン室があり、歴史もある。長野県内もこのような取り組みが必要なのではないか。



◎駅周辺について※質問に対し
・駅周辺がバイオマスボイラーのみを使っている建築物である、という発想は面白い
・やはりこのあたりは、美しい自然や景観が強み
・イメージとすれば、整備された自然の中に駅がある、という感じはどうか?
・リニアの入口としてのこのあたりを考えるならば、今までとは違った発想で考えることが必要



◎交流やグリーンツーリズムについて ※質問に対し 
・どう人が長く滞在できる観光にするか?がカギ
・そのためには景観やモノも必要だが、人と人を結びつけないとダメ
・その「人」とは、利己的であったり儲けだけを考えているとダメ
・信州というネーミング力は弱い、ただし印象は良い
・民泊と言っても、医療体制や教育環境、トイレなどの整備も検討しなくては今はいけない
・教育や医療は今までの長野県は優れていた、この分野をもう一度再興する必要もある
・中途半端な田舎ではなく「質の高い田舎」「質のあるまちづくり」を目指すべき
・交流と言っても「地に足のついた交流」が重要
・友好都市や災害応援協定などもあるが、普段から交流を行っていないとイザというときに動けない
・(高森町の友好都市は?御前崎市?ちょっと遠いかなあ。)



◎農業後継者について ※質問に対し 
・農業が厳しい理由は、お金にならない、ということがわかる
・そのために信州ブランドの制度などがある
・農業を一つの職業として考えることが必要ではないか?
・ただしそのためには就農しやすい環境づくりが必要(法規制の緩和や人材育成など)

最後はTAKARTのリーダーが謝辞を。


 意外と自分が普段考えていることと共通する点があって驚きました。また高森町の弱い点である土地利用や景観などを重視されている点なども大変参考になりました。
 普通の人では知事と直接会うことなどはほとんどなく、しかもこのような身近でお話しが聞けることおは大変大きな体験でした。
 以前、知事からは「長野県の若手職員のネットワークを作りましょう」と言われました。そろそろ本腰を入れて動かなくてはいけません。


★今日のキラーフレーズ★
 今回の開催場所に飾られていた額より


「和気致祥」・・・「わき、しょうをいたす」
優しい気持ちでいると、自然と幸せになる、良いことがある

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