20130829-0830 全国地域リーダー養成塾修了者研修へ

リーダー養成塾Facebookより写真借用
20130829全国地域リーダー養成塾修了者研修へ。この研修を受けた修了生が中心となり、分科会を通じて最新の情報や事例などを学び、そして久しぶりに合う仲間から刺激を受け合うなど、僕にとっては本当に重要な研修の一つ。出るのは3回め。
今回は、主任講師の大杉覚教授首都大学東京大学院の分科会へ。自分の研究テーマの一つでもある「地域担当職員制度」について。高浜市の事例と意見交換会。その際のメモをアップ。
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(大杉教授講義)
・『「地域自治組織」の現状と課題』…全国の自治組織にアンケート、数件自治体にヒアリング
・平成の合併以降、旧来の市町村、地域に注目されるようになる。見直そうという動きが活発。
・そういう地域に自治体側がどう関わっていくのか?それが問われている。その一つが地域担当職員制度。制度としては、各自治体ごとに全く違う。★制度設計が全く違う。その目的はどこか?3町村の比較

■わける
・「職場」≠「現場」
・職場の殻を破り、現場=異なる次元から職務・業務を振り返る機会
・別々のものにする、という意味ではなく、枠割り分担を明確にする。
・「丸投げ」OR「丸抱え」
・「公務」「プライベート」

■つなぐ
・「地域」と「職場」、「職場」と「職場」、「担い手どうし」をつなげる。
・創発=1+1=2ではなく、3や4になること。

■大杉先生の「地域担当職員制度」の定義
→触媒となって、地域の担い手と担い手をつなぎ、地域の活力を引き出す

(鈴木明美さん)高浜市地域政策グループ
・高浜市は6年目。高浜経営実践塾に大杉先生が講師。

■地域内分権の推進の背景
・合併以降議論(理由:全国に見ても財政力は豊か)→自立を目指す→構造改革
・余力があるうちに、選択肢が沢山あるうちに挑戦→構造改革に着手
・行政改革という単なる内側の改革ではなく、市民主体の地域経営をも視野に入れて、行政の役割を原点から見直す
・持続可能な財政基盤の確立と新しい公共空間の形成
■3つのキーワード
・財政力の強化、住民力の強化、職員力の強化
■5つの改革の柱
・組織構造改革(グループ制)
・アウトソーシング戦略
・地域内分権の推進
・受益と負担の改革
・人事・給与制度改革

■まちづくり協議会(5つの小学校区) まち協
・小学校区の理由…高齢者から子どもまでがバランスよくいる地域範囲
・基本は町内会だが、地域に存在する各種団体が構成
・拠点整備…地域のホットな情報が集まってくる仕組みとなっている★もう少し詳しく。
(清水質問)
拠点施設、地域からこういうまちづくりをするためにこういう施設がほしい、というベクトルで作る。
運営まち協が行っている。サロンのような状況が作られている。
※大杉教授より
高森町も運営は地域住民だが、もう少し利活用がある。

・交付金は民間委託していたときより減らさない。★交付金の算出方法、公益性の判断は?

高浜南部
・清掃活動…地域がきれいだと思ったらやらなくていい、という仕組み。地域で決められるからこそ、責任と愛着が生まれる。
・防災訓練は子どもが対象。子どもに地域の一員と自覚させる。
・お知らせ掲示板…住民のみなさんの手作り。
吉浜
・こども110番…その家にこどもが挨拶に行く。顔見知りになる。
・健康ストレッチ体操…そのあとに懇談会。保健師が地域の最新情報を把握できる。
・ふれあいプラザ…地域の自主財源。
翼(新興住宅地)
・他の小学校区と比較してまとまりを持ちづらかった。だからこそ地域の防災防犯という切り口でスタート。
・防災マップの作成、この共同作業で隣近所と知り合うきっかけに。
・防犯防災運動会の実施。楽しみながら知識や技術を身につける。テント組立競争がスタート。職員チームも参加。速さだけではなく、どの出来映えも評価。
高取(農地が多い)
・彼岸花の取り組み。木のネームプレート。ニックネームも一緒に。→愛着。
高浜
・千本桜→本当にあるか数えるイベント、しかも本数をクイズに。894本。だから植樹して本当に千本にするイベント。
・茶の間運営事業→地域の得意なものがある人が先生。
地域計画の策定
・まち協とまち協特派員が協働で策定。★協働の内容はどのようなものか?
今の首長
・議員10年の経験者。前首長より現場主義を徹底。
自治基本条例
・自治基本条例を広め隊
・子どもたちへ副読本、授業に(まちづくり出前授業)→子どもたちからまちづくりにチャレンジへ
・高浜市は24条で構成。
まち協特派員(地域担当職員制度)
・職責として地域に関わる制度。まち協側から提案あり。
・背景…異動がある職員。だからこそ継続的に地域に。職員力の強化、経営の最前線である地域から課題や現状を感じとる
・担当構成は行政横割り体制(部長職は除く。ただし顧問として1年残る。チーフは管理職。必ず1〜3年の職員を入れる。)公募制。申請書を書く。★部署等はバランスをとっているのか?
・地域政策グループは、事務局を担う。
・NOと言える職員に。できないことはできない、と言えることが重要★そういうことを受け止める組織体制も必要。
・まち協特派員連絡員…つぶやきシート。
★参加者の固定はないのか?

制度の効果
・行政が身近な存在に
・市政運営に関する関心の高まり→まちづくりの方向性の共有
・職員に対する安心感・信頼感の醸成
地域から
・風通しがよくなった
・話がスムース&スピーディー
・お役所仕事も楽じゃないね
・まちづくりの同士として地域も負けられないぞ!

(意見交換会)
旧双海町
地縁型組織にテーマ型組織を組み込んでいく
・自主財源の確保
今は交付金が主。その理由は、地域エゴではなく地域全体の利益になるから。カフェのような取り組み、花を売るなどはある。新しい取り組みでは防災袋の更新をビジネスにするという動きもある。
・人づくり(地域内の人材育成)
役員の経験者、同年組織、人を引っ張りながら、実践の中から。特別に講座を行う、という感じではない。
地域デビュー講座を仕掛けたい。
・地域おこし協力隊(双海のお話から)
行動を起こしていると町外からの反応もある。それもOKにしている。それが外部視点であり、いろんな発展がある。
地縁型Cは60歳代が中心だが、若い世代の育成は重要。
大杉;テーマ型のイベントや行動などは、年代や地域を越えて集まりやすい。こういう視点が必要。

千曲市
・協働の醸成の難しさ→協働指針作成に向かっている。役割分担や責任の明確さ。
・職員の理解不足、共有不足
・経営というスキル。どう地域に育んでいくか?
・職員意識;ようやく今職員の意識が変わってきた。長い時間、もしかしたら10年以上かかるはず。時には喧嘩も言い合いしながらではないと、信頼はできない。
・開始当初は行政がお金がないから、と言われたが、そういう時でもとにかく行動してきた。職員も汗を流す姿を見せないと、理解されない。
・また行政からも「今、こういうこと考えています」「こういうことは行政では難しい」などの情報を徹底的に流している。
・地域リーダーが必ずいる。補助金なら何でも持ってこいという町民が、「自分の財布」と考えてくれる人が出てくる。
・職員が市民の人に育てて頂いている。一方で、市民の方々もうまく職員を使うようになっている。文句を言うだけでなく、ほめて職員を動かす人が出てきている。
・今の首長は、朝のゴミだしに自転車で地域を巡り、地域の当番の方と話をしている。首長のほうが、職員より高浜市の地域の実情を知っている。

ニセコ町
・町長選公約では必ず地域担当職員制度設置が出てくるが、未だに実現していない。
大杉
・もちろん担当者がしっかり業務をやりながら地域のことを知れば地域担当職員制度は知らない。ただし、職員の横のつながりが出てくることが必要。
・町長が早いというが、それは職員が遅いからではないか。

・プレゼンの画面に出ている「これからの自治体職員」の文言は、本来なら公務員として最初に思っていることじゃないか、と驚愕している。こういうことを出さなきゃいけないことが不思議。
・思いやり駐車場制度…佐賀県が発祥。

南房総市
・鈴木さんにも講師として来ていただいている。地域づくり担当を開始して3年間やってみて、地域差などの課題が出てきた。国からお金を持ってくる。
・(鈴木さんより)地域差はあるが、協議会の連絡会を開催し意見交換+協議会間の刺激を生み出す場所となっている(対抗意識、競争意識)。

小海町
・地域担当職員制度(34地区)、おそらく20年くらい続いている。最初は、担当職員一人について10万、途中から地域のみなさんと一緒にやるのなら30万というように変わった。担当職員は、そのお金を自分の裁量で動かすことができる。しかも過疎債の対象となることがわかったので、一集落に対して100万(合計3400万)。
・このような動きから陰地除去などの新しいところが出来ている。
・地域協議会の話もあったが、昔ながらの自治がある。★ただし今の高森町の自治会の組織に、高浜市のまち協のような機能を持たせることが必要だと考える。
・(鈴木)一応、人事評価の点数には入るが、点数は大きくない。庁舎内の評価より、地域の評価のほうが厳しい。例えば出世目当てで、地域担当職員制度に手を挙げて、地域に厳しい評価を受けると、這い上がってくることは難しい。

美幌町
・地域担当職員制度は管理職が張り付いているが機能していない。
・自分で区長さんに話をして、今年の春から自治会に張り付いている。本来、職員がこうであれば担当職員制度は必要ない。

(鈴木)
・町内会とまち協は全く違う。
・委託料からまち協へ。既存を行っている業者との関係は、じっくり協議して決めた。そのため、大きくもめることなく移管が出来た。

白川町 65自治会「制度構築する上で、参考にした自治体等はあったか?」
・(鈴木)参考になる事例はいろいろ探してみたが、結局なかった。だから市民の声を聞きながら高浜市の制度を作った。

臼杵市
・協議会を作りはじめたが、30ある区の中で10の区で協議会が設置。

一戸町
・予算は職員が予算を管理する。
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このような研修に参加して刺激をうけることが、勉強+ストレス解消になっています…

金曜日は、以前お世話になったコンサルティングの方から連絡を頂き、久しぶりにご飯。貴重な時間でしたね〜

◆今日の「作っちゃった」◆

実験的に作ってみましたよ。




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