20120217 寛流学林
今回は、松川町のSさんより、町の振興総合計画やそれに関連した取り組みについて発表。
定住対策を中心に発表して頂き、その後フリートーク。
<高橋寛治さん、または出席者からの話>
●飯田市の企業の支援について
・飯田市は2つのコンセプトで企業誘致を進めてきた。一つは「地元企業(地場産業)の育成」と「開発型企業の誘致」
・ただし(今までの)企業誘致に関しては、今の時代はたして有効なのかどうか?はじっくり考える必要がある
●定住対策について
・数の論理ではない。多くの自治体ではこの数を上げるために様々なオマケを提供(移住者に対する補助金や奨励金など)
・多くの人は「町の名前」が好きであったり、その中身を知って移住するのではない。
・個人の好みで移住してくることに課題がある
・人口減少の問題は集落の維持の問題と密接していく。その中でどう考えていくのか?
・今までは企業で働く(職に就く=就職)という考え方だったが、これからは企業ではなく起業ではないか?
・親が子どもに「こんなところでは仕事がないから都会へ行け」と言う反面、いざ集落が維持できなくなると「行政でなんとかしてくれ」という構図が出来ている。どこかおかしくないか?
●教育について
・子どもが残ってくれる、帰ってきてくれる。これは親の背中を子どもは見ている。親の生き方が子どもに反映される。
・今は自由という名のもと、親は子どもに「好きな職業につけばよい」「東京に行って働けばよい」と言うが、それで本当に良いのか?
・今は職がないから大学・大学院へ行く。悪いことではないが…
・大学に頼るのではなく、自分で仕事を生み出す力をつけさせなくてはならない。
●僕が感じたこと
《キャリア教育について》
・表面上のキャリア教育より、地元の伝統行事や伝統芸能に親が一緒に参加することのほうが、長い目で見たときに効果があるのではないか?
※内山節法政大教授も「その地域に伝統行事と伝統芸能が続いていれば、大丈夫」。
《起業について》
・新しい雇用を創出したり、起業がしやすい風土を作るには大学や都市部との交流、すなわち「外部の目」が必要。
《定住について》
・「○○町の住民になったんだ!」という、その町のアイデンティティをどう確立するか?これは今まで住んでいる人はもちろんのこと、これから移住を考えている人にとっても。例えば「本棟造の家で暮らせる」「柿すだれの風景がある」。こういうアイデンティティは地域を愛す心にもつながると思われる。また受け入れる側も、今までの因習にとらわれず「残すべきところ」「変わるべきところ」をしっかり見据えるべき。
・定住とは単にどんどんどんな人も受け入れるのではなく、このような「町の誇り」を理解してくれる人を(高森町が高森町らしくあり続けるとしたら)選ぶことも必要ではないか?
・ただし、そのためには効果的に町をPRする必要がある。これは大きな課題。
《教育とは?》
・停滞している今だからこそ、「失敗しても大丈夫」という「挑戦し続ける雰囲気」を生み出すことができる教育が必要ではないか。
《公務員として》
・今までは右肩上がりの時代でなんでも聞くのが「良い公務員」「できる公務員」だったが、これからのお金が人がない時代では、住民と一緒に知恵を出して、それを形にすることが必要となるのではないか。そのためには苦言や諫言を言うことも…
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